歯を失った時の治療法には、ブリッジ・入れ歯・インプラントがあり、どの治療法にもメリット・デメリットがあります。それぞれの治療法について詳しく知り、自分に合った治療法を選択することが大切です。
歯のブリッジ治療とは、歯を失った時に行う治療法です。歯のない箇所の両隣の歯を支えにして、連結した人工歯を装着します。橋渡しするような補綴治療であることから、「ブリッジ」と呼ばれています。
ブリッジにするには、土台となる歯が必要であり、連続して多くの歯を失っている場合、ブリッジ治療で対応できません。
また、連続して複数本の歯を失っているケースでは、本数や治療部位によって保険が適用にならない場合があります。
ブリッジの寿命は7年くらいなどと言われていますが、長くて10数年使える場合もあります。
ブリッジの寿命は、被せ物の精度や噛み合わせ調整、メンテナンスなども影響するため、歯科医の技術によって違う場合もあるでしょう。
また、支えとなる歯がダメになって、再治療が必要になる場合も少なくありません。噛み合わせの調整が正しくなければ、支えとなる歯に過度の負担がかかり、その歯がダメになってしまいます。また、お口のケアが不十分であれば、支えの歯が虫歯になってしまうこともあります。
ブリッジを長持ちさせるには、適切なメンテナンスが必要です。ご自身で毎日しっかりブラッシングを行うのはもちろん、定期検診を受診して、噛み合わせのチェックやクリーニングを受けることが大切です。
ブリッジは、保険が適用になるため、治療費を安くできます。しかし、審美性の高い素材を使用する場合や、複数本連続して失った歯を補う場合などは、保険が適用にならないため治療費が高くなります。
保険が適用となる素材は、レジン(歯科用プラスチック)と金属(金銀パラジウム合金など)です。レジンは白色の素材なので、金属よりも仕上がりが自然になります。金属(いわゆる銀歯)の場合は目立ってしまい、審美性に優れません。
前歯の場合は保険で白色の素材(レジン)を使用できますが、奥歯の場合は金属になります。
金属のブリッジは、目立ってしまうという審美性の問題の他にも、時間がたつと金属イオンが溶け出して歯肉の着色の原因になるなどのデメリットがあります。また、被せ物の劣化が原因でブリッジの下で支えている歯が虫歯になってしまう場合もあります。
保険が適用とならないため、費用が高くなりますが、保険の素材のようなデメリットがなく、高い審美性を回復できる素材があります。オールセラミックやメタルボンドなど種類は複数あるため、治療部位や素材の特徴を考慮して選択すると良いでしょう。
歯を失った時の治療法は、ブリッジだけでなくインプラントや入れ歯もあります。また、ブリッジ治療を行う場合には、被せ物の素材も複数選択できます。
保険治療だけでなく、保険外治療も含め、ご自身の希望に合った治療法を選択することが大切です。それぞれの治療にはメリットもデメリットもありますから、デメリットも把握したうえで治療を決めることが必要でしょう。
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